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北陸の鮮魚
日本海は、暖水性・冷水性の両方の生物が集まってくる豊かな海です。
なかでも北陸近海は多くの漁礁や海底谷が好漁場を形成し、海の幸に恵まれています。
また、北陸は漁港と消費地との距離が近くセリの時間も早いため、新鮮さは保証つきです。
日本海の荒波にもまれ、身の引き締まった鮮魚は北陸が全国に誇る味覚のひとつです。
●日本海は豊かな海
暖流の対馬海流と寒流のリマン海流がぶつかる日本海は、暖水性・冷水性の両方の生物が集まる豊かな海です。
この海流のぶつかる境目を潮境といいます。この潮境が生じる海域は、イワシ・イカ・カツオなどがとれる豊かな漁場となります。
これは寒流に含まれる栄養塩が暖流に暖められ、植物プランクトンが繁殖するためです。
この植物プランクトンを餌とする動物プランクトンが集まり、さらにこれらプランクトンを目指して魚が集まるので、潮境が生じる海域は豊かな漁場となるのです。
●海底の起伏が好漁場をつくる
北陸の海は輪島沖の大和礁をはじめとする漁礁や海底谷により起伏しており、好漁場を形成しています。
魚礁とは海底が降起している所のことで、多くのさかなが集まります。
なぜ漁礁には多くのさかなが集まるのでしょうか。
これは魚礁にぶつかった潮の流れが、海底付近の栄養塩豊富な海水を表層まで運び、植物プランクトンを繁殖させるためです。
この植物プランクトンを食べる動物プランクトンやこれらのプランクトンを食べる小魚が集まり、
さらにその小魚を食べる大きな魚が集まることで、漁礁の周りは好漁場となるのです。
あいなめ 食べ頃:3月〜5月頃 料理法:フライ・から揚げ 豆知識:揚げ物にはレモンを添えるとおいしい。鮮度の良いものは刺身で食べると美味。
あじ 食べ頃:4月〜6月頃 料理法:フライ・刺身(たたき)・塩焼き・干物 豆知識:焼き物など皮つきのまま料理する時は、先にゼイゴと呼ばれるウロコを取る。干物にする時は腹開きにし、塩水で洗う。刺身はねぎ・しょうが添えがおいしい。
あら 食べ頃:冬 料理法:刺身・鍋・お吸い物 豆知識:金沢近海でときどき捕れる小ぶりの「地あら」は高級魚である。寿司ネタ、刺身に食感、味とも最高である。
あんこう 食べ頃:冬 料理法:鍋 豆知識:主に鍋物にして食べる。一口大に切ったあんこうと白菜・ねぎ・春菊・焼き豆腐・はるさめなどを取り合わせて、だし汁で食べるのが一般的。あんこうは皮や内臓のおいしい魚で、身・皮・エラ・肝(トモ)・卵巣(ヌノ)・胃袋・ヒレを「あんこうの七つ道具」と呼ぶ。
イシダイ 食べ頃:夏 料理法:刺身・味噌汁・塩焼き 豆知識:北陸ではシマダイ、小粒のものをタカバと言う。シマダイが成魚になり、シマ模様がとれるとイシダイと呼ばれる。タカバは味噌汁によくあう。
カツオ 食べ頃:初夏 料理法:たたき・刺身・カルパッチョ 豆知識:たたきが一番。三枚におろしたカツオを、皮をつけたまま表面だけを強火でサッと焼き、氷水に付ける。冷蔵庫でよく冷やした後、ポン酢につけて食べる。南から北上してきて、春先にあがるカツオを初ガツオという。その後北上が終わり南下してきて、秋から初冬にあがるものを戻りガツオという。
カニ 食べ頃:冬 料理法:ゆでガニ・焼きガニ・鍋 豆知識:越前ガニ(ズワイガニ)・甲箱ガニ(ズワイガニのメス)は全国的に有名。北陸では漁獲時期が規制されているので、地ものを味わえるのは冬場から春先まで。カニをゆでるときは、大きな鍋に塩水を沸騰させ、その中にカニを入れて約18分ゆでる。塩は少し多め(海水ぐらいの濃度)にすると甘みが増す。湯からあげて、むらすときは、カニを裏返しにしておき、甲羅の中のミソに水がたまらないようにする。尚、先に真水につけて、〆てからゆでると、お湯の中でカニが暴れないので姿良くゆでられる。
カレイ 食べ頃:カレイの種類によって一年中 料理法:焼き物・干物・煮物・ムニエル 豆知識:北陸近海でとれるカレイは、ササガレイ・赤カレイ・スガレイ・ナメタガレイ・ネジラ(シタビラメ)・クチボソガレイ(マガレイ)・アワテガレイ(エテガレイ)・スズメガレイなど種類が豊富。赤カレイは生を塩焼きにしてもおいしいが、干物に最適。自宅で干物をつくるには、エラ・はらわたを取り、頭を落としてから、濃い目の塩水に1時間程つける。これをハンガー等の針金状のものに、尾の部分を刺してぶらさげる。4〜5時間程風通しの良いところで陰干しすればできあがり。主にナメタガレイは煮物に、ネジラはムニエルの材料にされる。カレイのうろこを取るときには金たわしを使うと簡単にきれいに取れる。
かんぱち 食べ頃:初夏 料理法:刺身 豆知識:ヒラマサとともに型はブリに似ているが身の色が茶色っぽい。北陸の地ものは型の小さめのものが多くあがる。味が上品でしつこくないので、夏場刺身にして食べるとおいしい。
なまこ 食べ頃:冬 料理法:酢の物・コノワタ 豆知識:なまこには赤・青の二種類があり、赤なまこの方が好まれる。能登の穴水湾のものが有名。身をスライスして酢の物で食べられることが多い。また、ワタを塩漬けにしたコノワタは珍味として有名。他にも、ごく少量の卵巣だけを取りだして干したものは、高級珍味として重宝されている。
ぶり 食べ頃:冬 料理法:刺身・焼き物・煮物 豆知識:料理法は色々。焼き物は塩焼き・照り焼きなど、特にカマの部分は焼き物に最適。身を焼いたものをほぐし、大根といっしょにした酢の物もおすすめ。アラを大根と煮たブリ大根も良い。金沢ではカブラにはさみコウジで漬けたかぶら寿司が有名。ぶりは出世魚として名高い。地方によって呼び名が異なるが、コゾクラ(青子)→フクラギ(ツバス)→ガンド(ハマチ・ワラサ)→ブリと名前が変わる。
あわび 食べ頃:夏 料理法:刺身・煮物・焼き物 豆知識:雌雄があり、雄は小さく色が黒い。刺身は雄の方がおいしい。西欧料理ではステーキの素材としても使われる。食材は必ず生きているものを選ぶ。輪島のあわびとりの海女は有名。
さざえ 食べ頃:冬から春 料理法:つぼ焼き・酢の物・刺身 豆知識:有名なさざえのつぼ焼きは酒と醤油を口のなかに入れて沸騰させたもの。新鮮なものは刺身にしてもおいしい。中身を取り出す時は、スプーンの柄を使い殻から引き抜くと簡単に中身だけを引き出せる。殻のとげの多いものが程良く身がしまっていると言われる。
バイ貝 食べ頃:冬 料理法:刺身・煮物・酢の物 豆知識:身はグロテスクだが、薄くスライスした刺身はコリコリと歯ごたえが良く、塩味がきいてとてもおいしい。刺身にする場合は、殻を割って身を取り出す。身はぬめりがあるので塩揉みしてぬめりを取り、よく水洗いする。煮物にしたバイ貝は、ワタ(貝の奥の部分)も食べる事ができ、その部分だけを好む人も多い。また、焼いたワタに燗したお酒を注いでいただくとこれがまたおいしい。
マダイ 食べ頃:冬から春 料理法:刺身・焼き物・煮物 豆知識:鯛ままの作り方をご紹介。皮を引いた身を薄くそぎ醤油だしにつけておく。この身とわさびをご飯の上にのせ、お茶漬けで食べる。また、熱い醤油だしをかけてもうまい。
甘エビ 食べ頃:冬から春先 料理法:刺身 豆知識:甘エビは最初オスとして生まれ、成長の途中でメスに性転換して子を持つようになる。したがって子持ちのものはある程度大きくなったものであり、高価である。地ものは一尾いくらで売られる。食べ方は生で食べるのが一番。生食でうまいエビは幾つかあるが、代表的なものはこの甘エビ。甘くてとろみがありうまい。卵は別に取り集め三杯酢で食べる。これまたうまい。
車エビ 食べ頃:冬 料理法:刺身・塩焼き 豆知識:加賀近海では、時々天然の車エビがあがる。新鮮なものなら刺身が良いが、型の大きい車エビは塩焼きも最高。
いわし 食べ頃:春先 料理法:刺身・フライ・つみれ汁 豆知識:あじ・さば・さんまと並ぶ青魚の代名詞。まいわし・うるめいわしの新鮮なものは刺身に良い。またフライやつみれ汁にしてもおいしい。かたくちいわしは塩ゆでにしたり、少し濃い目の塩水に30分ほどつけてから干してめざしにする。北陸では塩ゆでにしたものに大根・しょうがをおろしたものをあえて、酢・醤油をかけて食べる。あっさりしていて夏におすすめ。いわしはたんぱく質、ミネラル、脂質など栄養価が高い。
サヨリ 食べ頃:春先 料理法:刺身・みりん干し 豆知識:サヨリはあごの部分の紅色がはっきりしていて、身のピンと張ったものほど鮮度が良い。刺身の生臭みが気になる人は三枚におろしてからサッと塩をふると良い。みりん干しは背開きして塩をふり、醤油だしに漬けてから天日干しにする。
ハチメ(メバル) 食べ頃:春から夏 料理法:煮物・塩焼き・刺身 豆知識:ハチメもカレイについで種類の多い魚で、その用途も多彩。塩焼きにしたり、ぶつ切りにして味噌汁の具にするのも良いし、型の小振りなものはから揚げにしてもおいしい。煮物は身が崩れやすいので最初は弱火で煮る。ヤナギバチメやソイバチメの鮮度の良い物は刺身で食べても良い。背びれやエラブタの所など、とげが硬いので注意しておろす。
イカ 食べ頃:5〜6月はスルメイカ・紋甲イカ。それが終わると赤イカ・アオリイカ・ヤリイカ。 料理法:煮物・焼き物・干物・刺身・フライ・酢の物・パスタ・カレー 豆知識:一口にイカといってもスルメイカ・アカイカ・紋甲イカ・アオリイカ・ヤリイカ・ホタルイカ等多くの種類があり、調理法も異なる。新鮮なものはやはり刺身が一番。能登では、鮮度の良いものをはらわたを取らずそのまま干すものがあり、「ごろつきイカ」と呼ばれる。程良い苦味とイカの味が絶妙にマッチした「ゴロ味」がくせになるほどおいしい。おすすめ料理はスルメのてっぽう焼き。新鮮なスルメイカのワタを取り、ワタと足をぶつ切りにして、ねぎ・味噌・塩と一緒にまぜる。まぜたものをスルメイカの腹に戻し、袋をとじて焼く。外側の体と中のワタの食感がなんともいえずうまい。
しらうお(いさざ) 食べ頃:春 料理法:おどり食い・お吸い物・てんぷら 豆知識:鮮度がすぐ悪くなるので獲った物は手早く食べる。生きているものは二杯酢で食べる「おどり食い」が有名。かまずに食べると胃の中を掃除してくれるという話もある。味が淡白なので、お吸い物・酢の物・卵とじ(柳川)に合う。てんぷらもおいしい。
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