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Cocktailの話/BARSPOON オーナーバーテンダー 細田良幸

Cocktailが飲みたい
Cocktail(カクテル)が飲みたい。そんな時はお店へ行くか自分で作るか、方法は二通りあります。自分で作れない人、作るのが面倒な人は、BARで注文して飲むしかありませんね。でも「飲みたいCocktailの名前がわからない」「どのように注文すればいいのかわからない」と言った声をよく聞きます。私のお店でもそんなお客様がいらっしゃいます。

水割り全盛の時代が長く、若い人達がCocktailに親しむようになったのは、ここ最近のことだと思います。ですからそんな声が出るのももっともですが、Cocktailを飲みたい人のために、お店のカウンターの中にはバーテンダーがいるのです。

プロのバーテンダーはお客様の話を聞きながら、メニューの中から、カクテルの本の中から、あるいはバーテンダー自身の頭の中からセレクトし、お客様の望むCocktailを作っていきます。お客様は、まずはバーテンダーにどんどん質問する。そして、徐々にCocktailのことを覚えていけばいいわけです。

Cocktailの飲み方
さて、Cocktailの飲み方ですが、自分流で全くかまわないのですが、マナーといいますか、Cocktailをおいしく飲む方法といいますか、スマートなグラスの持ち方、飲み方をすこし。

まず、グラスの持ち方ですが、冷たいCocktailを温めないように、カクテルグラスの足の部分を持ちます。もし、不安定なようなら、グラス部分に親指と人差指を添えるようにするといいと思います。

次に飲み方ですが、昔からCocktailは3口、4口で飲まなければならないと言われています。Cocktailを作ってグラスに入れた瞬間が、冷たく一番美味しいのです。時間が経てばそれだけバランスが悪くなり、美味しくなくなるからです。でもそんな飲み方をすると、酔いが回ってしまいます。ですから、まず最初の一口目を早めに飲んでいただいたあとは、自分のペースで飲まれていいと思います。

バーテンダーが作ったCocktailをお客様の目の前に、カウンターにおかれたら、早めに一口飲む。それがそのCocktailを作ったバーテンダーへの思いやりだと思うのです。美味しいCocktail(自分にあったCocktail)をお飲みください。


カクテルの伝説と語源
カクテルという名称については、いつ、どこで、どうして出来た話か、定説が全くなく、いずれも憶測ですがその話のいくつかをBARでの話題にして下さい。

その1
1795年頃ニューオリンズのロイヤルストリートにある薬酒商アントニオベイショー(後にペイショービタークをつくった人)は日頃よく仲間のフリーメーソンの会員達が会合を終えたあとのくつろぎに、ブランデーとビタースと砂糖の配した飲み物をサービスしていた。 その折のグラスがフランス語のコクティエ(Coquetiens)というゆで卵器であったところから、アメリカ人はこれをCocktay (コクティ)と発音し、後にカクテルと呼ばれるようになった。

その2
1779年アメリカの片田舎に、はたご屋を営みながら静かな生活を送っているジムという男がいました。彼には天にも地にもかえがたい2つの自慢の種がありました。美しくて気立ての優しい娘マリーが1つ。あらゆる闘鶏会に出しても一度も負けた事が無い立派な雄鶏がもう1つ。ところがある日、その雄鶏が突然いなくなりジムは狂人のようにあちらこちらを探し回りましたが行方はようとしてわかりません。そこで親孝行の娘はその雄鶏を見つけてくれる人がいるなら結婚しましょうと宣言しました。するとほどなく立派な青年騎兵士官がこの雄鶏を見つけてくれました。大喜びしたジムはそこらにあった酒を手当たり次第にバケツに入れ祝杯をあげましたが、この混合酒があまりにも美味しかったので雄鶏の尾にちなんでコックのテールと名付けました。

その3
1519年頃、メキシコ高原に住んでいたアステカ人の王に、先住のトルテカ人の一人が珍しい混成飲料をつくり、自分の愛娘ホック・トル (xoc-tl)の手で献上させたところ、その王は大変よろこびその飲み物に娘の名前にちなんでコクトルという名前をつけた。これがのちにアメリカに伝えられカクテルと言われるようになった。

その4
独立戦争当時、現在のニューヨーク市の北にエムスフォードという英領植民地があった。ここにベッチャーフラナガンという美女が経営するバーがあった。戦いが勝利に終わったある夜、彼女がつくったラムパンチの大型ボールに見事な鶏の尾がひとふさ飾ってあった。一人の将校が「こんな立派な尾をどこで手に入れたのか?」と尋ねたところ彼女は「いやなイギリスびいきの男が飼っていた鶏の尻尾を失敬してきたのよ」と言った。将校達は声高らかにViva Cock’s Tailと唱え杯をかさねた。

その5
ハドソン川のほとりの古い一軒の居酒屋にぺキーという娘がいた。彼女はこの川を上下する快速船の運転士アルプトンと恋仲になり、暫くして彼が船長に昇進した機会に結婚した。その時ぺキーの父ウィリアム・バン・イックはいつもつくっている調合酒のうち一番まろやかな味のものをアルプトンにすすめたが、その時飼っていた雄鶏が羽ばたいて美しい尾羽がぺキーの前に落ちてきた。後にアルプトンは船長をやめて、酒場の主人になったが看板には雄鶏の尾羽を用い、店で飲まれる調合酒はカクテルと呼ばれるようになった。

コラム「Cocktailの話」 は、ソフトバンク北陸エリア公式サイト「北陸ナイト情報」より転載したものです。

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